2012年12月01日

霊峰・日光の山々(12) 「鳴虫山周辺」

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 霊峰・日光の山々(12) 「鳴虫山周辺」  .




慈雲寺本堂



慈雲寺は、承応3(1654)年に晃海上人が創建したもので、当時の建物は明治35(1902)年の洪水で流失したらしい。

現在の本堂は昭和48(1973)年に復元されたものという。
晃海上人は、天海僧正の弟子であり、初代の上野寛永寺の執当でもあった。 



天海大僧正(慈眼大師)が東照宮を日光に祀った時、付近(現在の日光山内)一体は、一山(僧侶)の墓地だったらしく、それで、天海は弟子の晃海に「墓地を何れかに移転するよう」依頼して死んだという。

その命に従って晃海が選んだ地が大谷川の対岸、現在の含満ヶ淵だったのである。
晃海はこの地に慈雲寺を建立し、阿弥陀如来と慈眼大師(天海)をその本堂に祀った。




明治35年(1902)9月の台風による洪水で、この辺りの人工施設は全て押し流されたといい、慈雲寺も例外ではなくその時に流失した。

現在の本堂は昭和48(1973)年に復元されたもので、その一年前には、この霊域の入口にふさわしい山門も再建された。
7月14日には、輪王寺一山の僧侶により、孟蘭盆会の法要が営まれる。



写;慈雲寺墓地群


お地蔵さんの左から崖上に通じる細い道があり、登りきると老杉に囲まれた静寂な地に墓地が広がっている。
江戸期からの輪王寺支院住職の墓で、墓石の形も僧侶独特のものである。






写真;化け地蔵


この地は、別名で、「憾満ヶ淵」とも呼ばれるが、その右岸にある百地蔵は、俗に「化地蔵」とよばれ、約70体の阿弥陀如来の石像が並んでおり、どれも同じ姿なので往きと帰りに、これを数えると途中で間違えるところからきている。

この地蔵群には、「化地蔵」、「並地蔵」、「百地蔵」などの呼び名もあり、化地蔵の名前の由来は、みんな似たような姿なので何回数えても数が合わないからという説がある。  



大谷川を挟んで、地蔵群の対岸には日光植物園があり、春の新緑に始まり秋の紅葉、そして地蔵たちが雪をかぶるまで、美しい風光を楽しむことができる。

日光の自然探勝の中でも隠れた場所ともされ、この石仏群をお参りしながら、右側にある大谷川の素晴らしい清流を鑑賞探索するというのも、まことに結構なことなのである。



鳴虫山登山・コースタイム

日光駅⇒20分(20分)⇒志渡淵川⇒50分(30分)⇒神ノ主山−⇒1時間(40分)⇒鳴虫山⇒15分(20分)⇒合峰――⇒30分(50分)⇒独標⇒40分(50分)⇒憾満ガ淵――⇒30分(30分)⇒総合会館  ( )は逆コース




次回、 「日光・霧降高原





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2012年11月30日

霊峰・日光の山々(11) 「続・鳴虫山登山」

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 霊峰・日光の山々(11) 「続・鳴虫山登山」  .





大谷川の憾満ヶ淵





さて、再び日光市内に下山したところが、かの有名な華厳の滝から流れ出る大谷川である。 

そして、この大谷川沿いに、知る人ぞ知る「憾満ヶ淵」(含満:がんまんがふち)という川の美しい流れと石仏群が、ひっそりと佇んでいる。 


鳴虫山北の日光植物園内の大谷川に面したところで、日光八景にも「含満驟雨」として取り上げられている。



この淵は、男体山から噴出した溶岩によってできた奇勝で、川岸に巨岩があって、岩上に晃海僧正によって造立されたといわれる不動明王の石像が安置されている。

晃海はこの地に、慈雲寺や霊庇閣、不動明王の大石像を建立したもので、往時は参詣や行楽の人々で相当に賑わったという。


元禄2年(1689年)松尾芭蕉も、奥の細道行脚の途中に立ち寄っている。
「かんまん」の名は、不動明王の真言(お経)の最後の句から出ているといい、それを漢字にあてて「憾満」(含満)と書いたとされる。


市内からだと神橋方面から大谷川沿いの道をたどり、含満橋を渡ると舗装の道が終わり駐車場に出る。

そこから上流に向かって「ストーンパーク」と呼ばれる公園が広がり、その中央の道を奥にいくと、慈雲寺と化地蔵がある。 このあたりが大谷川の憾満ガ淵といわれる小渓谷が連なる。

 
慈雲寺山門の手前には、大正天皇の碑があり、田母沢御用邸に来臨されたときに、このあたりを散策しながら詠んだという。


『 衣手も しぶきにぬれて 大谷川
         月夜涼しく岸づたひせり
 』 

の歌が刻まれている。


 
次回、 「鳴虫山・7





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2012年11月28日

霊峰・日光の山々(10) 「鳴虫山登山コース」

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  霊峰・日光の山々(10) 「鳴虫山登山コース」  .




鳴虫山から日光連山




ハイキングコースとしては、神ノ主山(こうのすやま)からのルートが一般的のようである。

東武日光駅もしくはJR日光駅から歩き始め、案内に従って取り付いた道はジグザグの坂道となり、ひと登りで天王山神社に着く。 
日光市街を眺めながらひと息ついたら杉林の中を進み、更に尾根道を登り、笹の急坂を登り詰めたところが神ノ主山である。 


その山頂は標高842mで、このコースの中で最も見晴しが良く、鳴虫山よりも展望が開ける。 
日光の市街地や、男体山、大真名子山、小真名子山、女峰山、赤薙山などの日光連山が見渡しながら、神ノ主山から鳴虫山までは起伏の多い尾根道を行く。 



この辺り、展望はあまりないが、4月中旬〜5月初旬にかけて、カタクリ、アカヤシオ、ツツジなどに彩どられ、合峰(かっぽう)から銭沢不動尊、素麺滝への道は花のトンネルになる。



1058m峰からやや下り、急登を詰めると鳴虫山の山頂である。 
山頂は樹林に囲まれた静かな山頂で、二等三角点があり、展望台から北側の日光連山を見渡すことができる。

前日光に属する鳴虫山(1104m)は、日光駅から登山口まで僅かな距離にあるため人気の山となっている。


標高はほぼ中禅寺湖の湖面と同じであるが、山頂からの日光連山の眺めは素晴らしい。

又、鳴虫山は多くのピークに囲まれており、途中に神主山(842m) 、合峰(1083m) 、独標(925m) などがあって山頂はその中央に位置する。

従ってアップダウンの多い周遊コースを楽しむことが出来る。
 


次回、 「鳴虫山・6






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